となりのケアマネさん

ケアプラン文例 テーマ16

住宅改修・福祉用具のケアプラン文例・記入例|ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容と「追加確認したいこと」

執筆:石田竜生(作業療法士・介護支援専門員資格(株式会社おふとん)) 実務の監修:主任介護支援専門員(大阪府・経験11年) 監修中 法律部分:司法書士・行政書士 確認中 公開 2026-10-02/更新 2026-10-02

どんなときに 退院の前後や転倒をきっかけに、手すり・段差解消・ベッド・歩行器・車いす・ポータブルトイレ・浴室用具を検討する方。住宅改修は事前申請と理由書が要り、福祉用具は貸与と販売に分かれる(金額・手続きの細部は要確認)。本人が「年寄り扱い」と嫌がる、家族が先回りで買う、賃貸で工事ができないなどで、用具が「あるのに使われない」ことが起きやすい。福祉用具専門相談員・リハビリ職と連携し、本人の実際の動作に合わせて選ぶ。

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希望と困りごとを選ぶだけで、ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容のたたき台と「追加確認したいこと」が出ます。AIではなく、このページの文例を組み合わせます。

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総合的な援助の方針(本人・家族の希望別)

希望文例
退院しても、自分の家で前と同じように暮らしたい退院前に自宅での動作(ベッドからの起き上がり・トイレ・浴室・玄関)を本人・家族・病院のリハビリ職・福祉用具専門相談員と確認し、本人が慣れた順番で動けるよう、必要な用具と改修を退院に合わせて整えます。
手すりがあれば一人でトイレや風呂に行けると思う。人の手を借りずにやりたい本人が実際に動く向きと手の使い方を見て、手すりの位置・高さ・向きを決めます。「付ける」ことでなく「本人がいつもの順番で安全にできる」ことを目標にし、設置後の使い方も確認します。
年寄り扱いされるような道具は使いたくない。目立たないものにしてほしい本人の気持ちを尊重し、見た目や置き場所を本人と相談して選びます。試用や貸与を活用し、本人が「あってよかった」と感じられたものから使い始めます。
転んでから怖くて動けない。安心して家の中を動けるようにしたい転んだ場所と動作を確認し、まずそこから環境を整えます。用具と改修で「怖さ」を減らしながら、動かないことによる体力の低下を防ぐため、リハビリ職と連携して動く機会を保ちます。
ベッドや車いすで、介護する家族の腰の負担を減らしたい(家族)本人の残っている力を活かす移乗の方法と、介護する家族の体に合った用具(ベッドの高さ・移乗用具)を福祉用具専門相談員・リハビリ職と一緒に選び、家族が使い方を練習できる機会を作ります。
工事をしても大家に迷惑をかけない範囲で、安全に住みたい(賃貸)賃貸では家主の承諾が必要になるため、工事を伴わない用具(据置型の手すり・突っ張り型の手すり・すのこ)を優先して検討し、改修が必要な場合は家主への説明と手続きを本人・家族と一緒に進めます(要確認)。
買って使わないものを増やしたくない。本当に要るものだけにしたい(本人・家族)購入の前に貸与や試用で本人の体と住まいに合うかを確かめ、使われていない用具は見直します。家族が先回りで買う前に相談してもらえる関係を作ります。

困りごと別の文例(6場面)

1退院直後、ベッドからの起き上がり・立ち上がりが不安定

ねらいベッドからの立ち上がりは「座面の高さ」「足を引けるか」「前に手をつけるか」で決まることが多い。座ったとき膝がほぼ直角で足の底が床に着く高さに合わせ、本人がいつも降りる側に起き上がり用の手すりを付ける 目標は「介助で立てる」でなく「本人が自分の順番(横向き→起き上がり→端座位→前かがみ→立つ)で立てる」に置き、どの段階でふらつくかを見て用具を足す

ニーズ

  • 布団から起きられず家族を呼ぶのが情けない。自分で起きて自分で立ちたい
  • 立ち上がるときにふらついて、また転ぶのが怖い
  • 病院では手すりがあったからできた。家でも同じようにしたい(本人・家族)

長期目標

  • 本人がベッドからの起き上がり・立ち上がりを一人で安全に行え、転倒なく在宅生活が続けられる
  • 起き上がりの動作が保たれることで、日中ベッドで過ごす時間が増えず、体力の低下を防げる
  • 家族が起き上がりの介助から解放され、見守りだけで済む

短期目標

  • 特殊寝台と付属品(手すり・マットレス)を導入し、本人の身長・座位に合わせた高さに調整する(退院時〜1か月)
  • 本人が起き上がり用の手すりを使って端座位になり、見守りのみで立ち上がれる(3か月)
  • 退院後の立ち上がりでのふらつき・転倒が月0回になる(3か月)

サービス内容

  • 福祉用具貸与(特殊寝台・特殊寝台付属品):背上げと高さ調整で起き上がりと立ち上がりを助けるため。本人が降りる側に起き上がり用の手すりを付け、足の底が床に着く高さに合わせられる高さ調整機能のあるものを選ぶ
  • 福祉用具専門相談員:退院前の自宅訪問で設置場所・向きを本人の動作に合わせて決め、設置後に実際の動作を確認
  • 病院のリハビリ職(退院前カンファレンス):病院での起き上がり・立ち上がりの方法と注意点を、自宅の環境に合わせて引き継ぐ
  • 訪問リハビリ:退院後、自宅での起き上がり・立ち上がりの動作を確認し、手すりの位置やマットレスの硬さを調整。立ち上がりの練習
  • 家族:立ち上がりの際は手を引かず、本人が前かがみになるのを待って体を支える位置に立つ(リハビリ職から方法を習う)

このケースで追加確認したいこと

  • 病院での起き上がり・立ち上がりの方法(どちら側から・どこを持って)と、自宅のベッドの置き場所・降りる側が一致しているか
  • 布団からベッドへの変更を本人がどう思っているか。寝室の広さ・家族の寝場所との関係で設置できるか
  • マットレスの硬さ(柔らかすぎると起き上がりにくい)と、床ずれの危険の有無を訪問看護・リハビリ職に確認したか

2夜間のトイレまでの移動が危なく、間に合わないこともある

ねらい夜間の排泄は「寝室からトイレまでの移動(距離・暗さ・寝起きのふらつき)」と「便座での立ち座り」の2か所に分けて見る ポータブルトイレは便利だが、本人の「トイレに行きたい」気持ちと歩く機会を奪うことがある。まず動線(手すり・足元灯・便座の高さ)で歩いて行けるかを確かめ、難しい時間帯に限って置くことが多い

ニーズ

  • 夜中にトイレまで行くのが怖い。でもおむつや部屋で用を足すのは嫌だ
  • 便座から立ち上がれなくて、家族を呼ぶのがつらい
  • 夜に何度か起こされて眠れない(家族)

長期目標

  • 本人が夜間も自分でトイレで排泄でき、転倒・失禁なく過ごせる
  • 便座への立ち座りが一人で行え、排泄の自立が保たれる
  • 家族が夜間の介助から解放され、睡眠がとれる

短期目標

  • 寝室からトイレの動線に手すりと足元灯を設置し、夜間の移動で壁や家具をつかまずに歩ける(1か月)
  • トイレに手すりを設置し、本人が便座から一人で立ち上がれる(1か月・住宅改修は事前申請・要確認)
  • 夜間に間に合わない時間帯(寝起き直後など)に限ってポータブルトイレを使い、失禁が週1回以下になる(3か月)

サービス内容

  • 住宅改修(手すりの取付け):トイレ内の手すりは、本人が便座から立つときに体を前に出す向きと利き手に合わせ、縦手すりか横手すりかを動作を見て決める(事前申請・理由書が必要・要確認)
  • 福祉用具貸与(手すり):工事ができない箇所や退院直後の仮の設置には据置型・突っ張り型の手すりを使う。設置後に本人が実際につかんで立つ位置を確認
  • 特定福祉用具販売(ポータブルトイレ・補高便座):立ち上がりに必要な高さを補うため補高便座を選ぶ。ポータブルトイレは寝室の降りる側に置き、夜間限定にする
  • 福祉用具専門相談員・訪問リハビリ:夜間の動線と便座での立ち座りを実際に見て、手すりの高さ・位置、ポータブルトイレの必要性を判断
  • 家族:足元灯の設置と動線上の物の片づけ。夜間の見守りは本人が呼べる手段(ベル・呼び出し)を決める

このケースで追加確認したいこと

  • 夜間の排泄回数と失禁の原因(トイレまで間に合わない・立ち上がりに時間がかかる・尿意に気づくのが遅い)のどれかを確かめたか。原因により用具が変わる
  • 本人がポータブルトイレをどう思っているか(寝室に置くことへの抵抗・においへの気持ち)を本人の言葉で聞けているか
  • 夜間の排尿回数の多さや睡眠薬によるふらつきなど、医療面の確認を主治医・訪問看護に依頼したか

3浴室の出入りで滑りそうになり、入浴を控えている

ねらい浴室の転倒は「浴槽のまたぎ」と「洗い場での立ち座り」の2か所で起きやすく、手すりの位置は本人の利き手と動作の向き(どちらの足からまたぐか・どちらを向いて座るか)で決まる。目標は「手すりを付ける」でなく「本人がいつもの順番で安全にまたげる」に置き、実際の動作を見て判断する 立ったままのまたぎが難しければ、浴槽のふちに座って足を入れる方法(バスボード)や浴槽内の台を検討し、本人が「一人で入れた」と感じられる形を探す

ニーズ

  • 浴槽をまたぐときにふらついて、浴室で転ぶのが怖くてお風呂に入っていない。やっぱり湯船に入りたい
  • 洗い場の低い椅子から立てなくなった。人に裸を見られながら手伝われたくない
  • 入浴中に何かあったとき、家族が気づけるか心配(家族)

長期目標

  • 本人が自宅の浴槽に安全に出入りでき、週2回以上の入浴が続けられる
  • 洗い場での立ち座りが一人で行え、本人の望む範囲で入浴の自立が保たれる
  • 入浴の習慣が戻り、清潔と温まることによる体調・気分の維持につながる

短期目標

  • 浴室の動作(脱衣所→洗い場→浴槽のまたぎ→浴槽内の立ち座り)を本人・福祉用具専門相談員・リハビリ職で確認し、用具と改修を決める(1か月)
  • 浴槽の出入り用の手すりと、洗い場に高さのある入浴用椅子・滑り止めマットを設置し、本人が見守りのもとで出入りできる(1か月・要確認)
  • 家族の見守りまたは声かけのもとで、自宅で週2回の入浴ができる(3か月)

サービス内容

  • 住宅改修(手すりの取付け・床材の変更):浴槽のまたぎ用の縦手すりは、本人がまたぐときに体重を乗せる側に付ける。床の滑り止めは洗い場の立ち座りの位置を優先(事前申請・理由書が必要・要確認)
  • 特定福祉用具販売(入浴補助用具):洗い場の椅子は立ち上がりやすい高さと背もたれ・ひじ掛けの有無を本人の立ち座りを見て選ぶ。浴槽のふちに座ってまたげるバスボードや、浴槽内の立ち座りを助ける浴槽内椅子・滑り止めマットを動作に合わせて選ぶ
  • 福祉用具専門相談員・訪問リハビリ:浴室で実際の動作を確認し、手すりの位置と用具を決める。設置後の使い方を本人に説明
  • 訪問介護(入浴介助)または通所介護の入浴:自宅での入浴が整うまでの間、または見守りが必要な間の入浴の手段
  • 家族:入浴中は声が届く場所にいる。本人が呼べる手段(浴室の呼び出し・ベル)を決める

このケースで追加確認したいこと

  • 浴槽の深さ・ふちの高さ・洗い場の広さを測り、またぎの方法(立ったまま・座って)のどちらが本人に合うかを実際の動作で確かめたか
  • 入浴を控えている理由が転倒の怖さだけか、寒さ・疲れやすさ・一人で入ることの不安も含むか本人から聞けているか
  • 血圧の変動や持病による入浴時の注意点(温度・時間)を主治医・訪問看護に確認したか

4賃貸で工事ができず、玄関の段差と廊下の移動が不安で外に出られない

ねらい玄関の段差は「上がり框の高さ」「靴を履く姿勢」「手をつける場所」の3つで難しさが決まる。工事ができない場合は据置型の手すりと踏み台で段差を分け、靴の着脱は座ってできる椅子を置くなど、本人の動作の順番に合わせて組む 歩行器は屋内の廊下の幅と玄関の段差で使える型が変わるため、実際の廊下と玄関で試してから選ぶ

ニーズ

  • 玄関の段差が怖くて外に出られない。買い物や通院は自分で行きたい
  • 大家さんに壁に穴を開けると言いにくい。工事をしないで安全にしたい
  • 廊下で壁に手をついて歩いている。歩行器を使ったほうがいいのか分からない

長期目標

  • 本人が玄関の段差を安全に上り下りでき、通院・買い物など外出が続けられる
  • 工事を伴わない用具で住環境が整い、賃貸の制約の中で本人が安心して住み続けられる
  • 本人の歩行の状態に合った歩行補助具が選ばれ、屋内外の移動が転倒なく行える

短期目標

  • 玄関の段差に据置型の手すりと踏み台を設置し、本人が座って靴を履き、手すりを使って上り下りできる(1か月)
  • 廊下に突っ張り型または据置型の手すりを設置し、壁をつかまずに歩ける(1か月)
  • 歩行器または歩行車を試用し、本人に合う型で屋外へ週2回以上外出する(3か月)

サービス内容

  • 福祉用具貸与(手すり・スロープ・歩行器):工事不要の据置型手すりは玄関の上がり框の横、本人が体重を乗せる側に置く。踏み台で段差を分けると足を上げる高さが減りふらつきが減る。歩行器は屋内の幅と玄関の段差で使える型が変わるため試用してから決める
  • 福祉用具専門相談員:玄関・廊下の寸法と本人の動作を確認し、工事不要の用具の組み合わせを提案。賃貸でも設置できるかを確認
  • 訪問リハビリ:段差の上り下り・歩行器を使った歩行の練習。靴の着脱の姿勢(座って行う・踏み台に足を乗せる)を一緒に決める
  • ケアマネ:住宅改修が必要な場合は、家主への承諾の取り方と手続きを本人・家族と一緒に確認(賃貸の住宅改修には家主の承諾が必要・要確認)
  • 家族:玄関に座って靴を履ける椅子を置く。外出時の同行と、歩行器の出し入れ

このケースで追加確認したいこと

  • 上がり框の高さと玄関の広さを測り、据置型の手すり・踏み台が置けるか、ドアの開閉と干渉しないか確かめたか
  • 本人が外に出ない理由が段差の怖さだけか、体力・外出の目的がなくなったこと・人目への気持ちも含むか本人から聞けているか
  • 家主や管理会社に用具の設置や改修について確認する必要があるか。本人が家主に伝えることをどう思っているか

5家族が先回りで買った用具を、本人が「年寄り扱い」と嫌がって使わない

ねらい「使われない用具」の多くは、本人の体に合っていない(高さ・幅・重さ)か、本人が選んでいないかのどちらかで起きることが多い。本人の気持ちを「わがまま」と見ず、本人が困っている場面を一緒に見つけ、その場面に限って試す形から入る 使っているかどうかは、用具の置き場所の変化・本人の動作の変化・家族の言葉の3つで確かめる

ニーズ

  • 杖も手すりもまだ要らない。年寄り扱いされるのが一番嫌だ
  • 家族が良かれと思って買ってくれたのは分かるが、使いにくくて困っている
  • 高いお金を出して買ったのに使ってくれない。転んでからでは遅いのに(家族)

長期目標

  • 本人が自分で選び納得した用具が生活に定着し、転倒や動作の不安なく暮らせる
  • 使われていない用具が整理され、本人の体と住まいに合うものだけが残る
  • 家族が用具を買う前にケアマネ・福祉用具専門相談員に相談でき、本人と家族の衝突が減る

短期目標

  • 本人が「困る」と感じている場面(立ち上がり・夜間・外出など)を1つ、本人の言葉で確認する(1か月)
  • その場面に限って用具を貸与で試し、本人が「あってもよい」と感じるかを確かめる(3か月)
  • 家族が購入した用具のうち使っていないものを本人と確認し、合わないものは手放すか調整する(3か月)

サービス内容

  • 福祉用具専門相談員:本人の体格・動作に合わせた用具の候補を複数示し、本人が選ぶ。見た目や色の希望も聞く。試用の期間を設ける(貸与の仕組みは要確認)
  • 訪問リハビリ:本人の動作を見て、用具が必要な場面と不要な場面を本人に説明。用具を使った動作の練習
  • ケアマネ:本人の気持ちと家族の心配を別々に聞き取り、両者の間で「まず試す」ことで合意を作る。家族には購入前に相談してもらうよう依頼
  • 家族:本人に「使いなさい」と言わず、本人が困った場面で「試してみる?」と声をかける。本人が選んだものを尊重する
  • 本人:試した用具について「使いやすい・使いにくい」を支援者に伝える

このケースで追加確認したいこと

  • 本人が嫌がる理由が「年寄り扱い」の気持ちか、用具そのものの使いにくさ(重い・高さが合わない・場所をとる)かを本人の言葉で分けて聞けているか
  • 家族が買った用具が本人の体格・住まいに合っているか(高さ・幅・耐荷重)を福祉用具専門相談員に確認したか
  • 本人が困っている場面が実際にあるか。本人は困っていないのに周囲の心配だけで用具を勧めていないか

6ベッドから車いすへの移乗で、介護する家族の腰に負担がかかっている

ねらい移乗の負担は「持ち上げる」動作で生じることが多い。本人が少しでも立てる・座位が保てるなら、ベッドの高さを車いすの座面に合わせ、本人が前かがみになる力を使う形に変えると持ち上げる量が減る 本人の残っている力(足で踏ん張れるか・つかめるか・体を前に倒せるか)を見て、立って移る/座ったまま滑って移る(スライディングボード)/持ち上げる(リフト)のどれが合うかを決める

ニーズ

  • 車いすに移るとき家族に抱えられるのが申し訳ない。少しは自分の力で移りたい
  • 毎日の移乗で腰を痛めた。このままでは介護を続けられない(家族)
  • 車いすが家の中で動かしにくく、部屋から出る回数が減った(本人・家族)

長期目標

  • 本人の力を活かした移乗の方法と用具が定まり、家族が腰を痛めずに介護を続けられる
  • 移乗の負担が減ることで本人が車いすで部屋の外に出る回数が増え、食卓や居間で過ごす時間が保たれる
  • 本人の身体の状態に合わせて移乗の方法が見直され、無理な介助による転落・けががない

短期目標

  • ベッドの高さを車いすの座面と合わせ、移乗の方法(立って移る・座って滑る・リフトを使う)を本人の力に合わせて決める(1か月)
  • 家族がリハビリ職から移乗の方法を習い、「腰が楽になった」と感じられる(3か月)
  • 車いすを屋内の幅に合う型に変え、本人が1日1回以上食卓や居間に出る(3か月)

サービス内容

  • 福祉用具貸与(特殊寝台・車いす・移乗用具):ベッドは高さ調整で車いすの座面に合わせるため。車いすは屋内の廊下・ドアの幅で通れるサイズと、移乗のしやすさ(ひじ掛けが外れる・跳ね上がる型)で選ぶ。本人が立てない場合はスライディングボード(座ったまま滑って移る)やリフトを検討(貸与の対象となる要介護度などは要確認)
  • 福祉用具専門相談員・訪問リハビリ(作業療法士・理学療法士):本人の残っている力を評価し、移乗の方法と用具を決める。家族に実際の動作で介助の方法を指導
  • 訪問介護:移乗の介助が必要な時間帯(起床時・入浴の前後など)に身体介護で入り、家族の負担を分ける
  • 家族:習った方法で介助し、無理な姿勢で持ち上げない。腰の痛みがあれば早めに訪問リハビリ・ケアマネに伝える
  • 通所介護・通所リハビリ:日中の移乗と活動の場を確保し、家族の介助回数を減らす

このケースで追加確認したいこと

  • 本人が移乗の際にどこまで協力できるか(足で踏ん張れる・前かがみになれる・つかめる)をリハビリ職が評価しているか
  • 家族の体格・腰の状態と、介護できる時間帯を家族本人の言葉で聞けているか
  • 屋内の廊下・ドア・段差の幅と高さを測り、車いすが通れるか、床の段差で引っかからないか確認したか

モニタリング・支援経過の文例

  • 退院当日に自宅訪問。特殊寝台は本人の身長に合わせて高さを調整し、足の底が床に着くことを確認。本人は右側から降りる習慣があり、起き上がり用の手すりを右側に設置済み。本人は「病院と同じように起きられた」と話す。訪問リハビリに立ち上がりの確認を依頼。
  • トイレの手すりの住宅改修が完了。本人は便座から立ち上がる際、右手で縦手すりをつかみ前かがみになって立てている。夜間のポータブルトイレは「使いたくない」との本人の希望で設置せず、足元灯と廊下の手すりで対応。夜間の移動で転倒なし。失禁も減ったと家族より報告。
  • 浴室の用具(入浴用椅子・バスボード・手すり)を設置して2週間。本人は家族の声かけのもとで週2回の入浴を再開。「座ってまたげるので怖くない」と話す。洗い場の椅子は高さを1段上げたほうが立ちやすいと本人の希望があり、福祉用具専門相談員に調整を依頼。
  • 家族が購入した四点杖を本人は「年寄りみたい」と使っていなかった。本人が困っている場面を聞くと「夜中のトイレ」のみとのこと。廊下の据置型手すりを貸与で試用し、本人は「これなら使う」と話す。四点杖は家族と相談し、外出時の予備として保管することとした。
  • 車いすへの移乗について訪問リハビリが家族に指導。ベッドの高さを車いすの座面に合わせ、本人が前かがみになる力を使う方法に変更。家族は「持ち上げなくなり腰が楽になった」と話す。車いすを屋内用の幅の狭い型に変更後、本人は毎日食卓で食事をとるようになった。

根拠・参考

  • 介護保険の住宅改修費:手すりの取付け・段差の解消・滑りの防止等のための床材の変更・引き戸等への扉の取替え・洋式便器等への便器の取替え、およびこれらに付帯して必要な工事が対象。支給限度基準額の範囲内で、工事前の事前申請と「住宅改修が必要な理由書」(ケアマネジャー等が作成)が必要(金額・手続きの細部は保険者に要確認)
  • 福祉用具貸与・特定福祉用具販売:貸与の対象品目(車いす・特殊寝台・手すり・歩行器など)と販売の対象品目(腰掛便座・入浴補助用具など)が区分されている。一部の品目は貸与と販売の選択制になっている(2024年度から・対象品目は要確認)
  • 軽度者(要支援1・2、要介護1)への福祉用具貸与:車いす・特殊寝台などは原則として対象外だが、医師の意見などに基づき例外的に貸与が認められる場合がある(手続き・要件は保険者に要確認)
  • 福祉用具専門相談員による福祉用具サービス計画(貸与計画・販売計画):利用目標と選定の理由を記載し、ケアプランと整合させる。定期的なモニタリングが求められている(要確認)
  • 居宅介護支援における福祉用具の位置づけ:ケアプランに福祉用具貸与を位置づける場合は、その必要な理由を記載し、サービス担当者会議等で継続の必要性を検証することとされている(要確認)
  • 賃貸住宅の住宅改修:家主の承諾が必要。承諾書の要否・様式は保険者に確認(要確認)

一次資料(リンク先を実際に開いて確認済み)

本文の「要確認」は、上の資料で確認し次第、表記を確定します。

文例は実務の監修中です。

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更新履歴:2026-10-02 公開(たたき台・監修中)