となりのケアマネさん

ケアプラン文例 テーマ3

脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)のケアプラン文例・記入例|ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容と「追加確認したいこと」

執筆:石田竜生(作業療法士・介護支援専門員資格(株式会社おふとん)) 実務の監修:主任介護支援専門員(大阪府・経験11年) 監修中 法律部分:司法書士・行政書士 確認中 公開 2026-10-02/更新 2026-10-02

どんなときに 脳梗塞・脳出血で入院し、回復期リハビリを経て自宅に戻った方。片麻痺や失語・構音障害、嚥下の低下などの後遺症が残っている。本人は「もっと歩けるようになりたい」「再発は怖い」と感じており、家族は介助の方法や再発のサインに不安がある。退院直後で環境が整っていない時期と、生活が落ち着いた後で意欲が下がってくる時期とでは、支援の重点が変わる。

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希望と困りごとを選ぶだけで、ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容のたたき台と「追加確認したいこと」が出ます。AIではなく、このページの文例を組み合わせます。

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総合的な援助の方針(本人・家族の希望別)

希望文例
自分の足で歩けるようになりたい(歩き続けたい)リハビリ専門職と連携し、退院時の機能を落とさずに歩行を続けられるよう、訪問・通所リハビリと自宅での運動を組み合わせて支援します。転倒の危険には住環境の整備と福祉用具で対応します。
トイレは自分で行きたいトイレまでの動線・手すり・便座の高さを整え、本人が一人で(または声かけのみで)排泄できるよう、リハビリと環境調整を並行して進めます。
再発を防ぎ、これ以上悪くならないようにしたい主治医・訪問看護・薬局と連携し、血圧・服薬・食事の管理を日常生活に組み込み、再発のサインがあれば早期に受診できる体制を整えます。
言葉がうまく出なくても、人と話したい言語聴覚士の助言をもとに、本人が伝えやすい方法(筆談・ジェスチャー・絵カードなど)を家族・支援者で共有し、本人が会話をあきらめずに済むよう支援します。
家の中で転ばずに動けるようになりたい住宅改修・福祉用具で自宅内の転倒の危険を減らし、麻痺側への配慮を含めた動作の練習をリハビリ専門職と行います。
妻(夫)に負担をかけずに家で過ごしたい介助が必要な場面を訪問介護・通所サービスで分担し、家族の負担が特定の時間帯に集中しないよう調整します。家族の体調も定期的に確認します。
介助の仕方や、再発のサインを知って安心して介護したい(家族)リハビリ専門職・訪問看護が家族に介助方法と再発のサイン(顔のゆがみ・ろれつ・片側の脱力など)を伝え、家族が迷ったときに連絡できる先を明確にします。

困りごと別の文例(6場面)

1片麻痺で歩行が不安定、屋内の移動に見守りが必要

ニーズ

  • 自分で歩いてトイレや居間に行きたい。いちいち呼ぶのは申し訳ない
  • 退院してから歩く距離が減った。これ以上足が弱らないようにしたい
  • 夫が一人で歩いて転ばないか、目が離せない(家族)

長期目標

  • 屋内を杖(または歩行器)で一人で移動でき、転倒なく生活できる
  • 歩行能力が退院時の水準を維持または向上し、屋外歩行にもつながる
  • 家族が常時付き添わなくても、本人が安全に屋内を移動できる

短期目標

  • 居室からトイレまでの動線を手すり・福祉用具で整え、見守りのもと一人で移動できる(1か月)
  • 訪問リハビリで週2回の歩行練習を行い、連続歩行距離が伸びる(3か月)
  • 家族が介助・見守りのポイント(麻痺側に立つ・声かけの仕方)を理解し実践できる(1か月)

サービス内容

  • 訪問リハビリ(理学療法士):週2回。歩行・立ち上がり・段差昇降の練習、自主練習メニューの作成、家族への介助指導
  • 福祉用具貸与:手すり(据え置き型)・歩行器または四点杖。専門相談員が動線に合わせて選定
  • 住宅改修:廊下・トイレ・玄関の手すり設置、敷居の段差解消(ケアマネが理由書を作成)
  • 通所リハビリ:週1回。集団での運動と、屋外歩行の練習
  • 本人・家族:訪問リハビリで作った自主練習を毎日行い、チェック表に記録

このケースで追加確認したいこと

  • 麻痺の程度と感覚障害・半側空間無視の有無(転倒の危険度と福祉用具の選定に直結)を退院時サマリーで確認したか
  • 本人が「どこまで歩けるようになりたいか」(屋内だけか、買い物か、趣味の外出か)を本人の言葉で聞けているか
  • 家族が介助に入れる時間帯と、家族自身の身体状況(腰痛など)が未確認

2再発予防のための血圧管理・服薬・食事の管理が続かない

ニーズ

  • もう二度と倒れたくない。再発を防ぐために何をすればいいか知りたい
  • 薬が増えて管理が大変。飲み忘れずに続けたい
  • 塩分を控えろと言われたが、味の薄い食事は続かない。無理なく続けられる方法がほしい

長期目標

  • 血圧が主治医の目標範囲で安定し、再発なく在宅生活が続けられる
  • 処方どおりの服薬と減塩の食事が生活習慣として定着する
  • 本人・家族が再発のサインを理解し、疑わしいときはすぐに受診・救急要請できる

短期目標

  • 毎朝の血圧測定と手帳への記録を本人(または家族)が続けられる(1か月)
  • 一包化とお薬カレンダーで、飲み忘れが週1回以下になる(3か月)
  • 訪問看護・栄養指導の助言をもとに、減塩の工夫を3つ以上取り入れる(3か月)

サービス内容

  • 主治医:定期受診での血圧・脂質・血糖の管理、服薬の調整。受診時に血圧手帳を持参
  • 訪問看護:週1回。血圧・体調の確認、血圧手帳のチェック、再発のサインの説明、服薬確認
  • 薬局:一包化、お薬カレンダーへのセット、飲み合わせの確認
  • 通所リハビリ(または管理栄養士の居宅療養管理指導):減塩・食事内容の助言
  • 本人・家族:毎朝の血圧測定と記録、減塩の工夫(だし・酸味・香辛料の活用)。疑わしい症状があれば迷わず救急要請

このケースで追加確認したいこと

  • 本人が再発予防の必要性をどう理解しているか(「もう治った」と思っていないか)を本人の言葉で確認したか
  • 服薬が続かない原因(種類の多さ・麻痺で袋が開けにくい・飲む意味が分からない・費用)が未確認
  • 食事を作るのが誰か(本人・家族・配食)と、その人が減塩の方法を知っているかが未確認

3失語・構音障害で、言いたいことが伝わりにくい

ニーズ

  • 言いたいことがあるのに言葉が出ない。分かってもらえないのがつらい
  • 話すのが難しくても、家族や友人と関わり続けたい
  • 何を言おうとしているのか分からず、つい先回りして代わりに答えてしまう(家族)

長期目標

  • 本人が自分に合った方法(言葉・筆談・ジェスチャー・絵カード)で日常の要望を伝えられる
  • 家族・支援者が本人の伝え方を理解し、本人が会話をあきらめずに済む
  • 人との関わりを保ち、意欲の低下や孤立を防げる

短期目標

  • 言語聴覚士の評価をもとに、本人に合ったコミュニケーション方法を家族・支援者で共有する(1か月)
  • 「はい・いいえ」で答えられる質問や、絵カードを使って、日常の要望(トイレ・水・痛み)を伝えられる(3か月)
  • 通所でのレクリエーションや会話の場に週1回以上参加できる(3か月)

サービス内容

  • 訪問リハビリ(言語聴覚士):週1回。言語機能の評価と練習、本人に合った伝え方の提案、家族への関わり方の指導
  • 家族:本人の言葉を待つ、先回りしない、「はい・いいえ」で答えられる聞き方をする。ST の助言を実践
  • 通所リハビリ・通所介護:職員に本人の伝え方を共有し、会話やレクリエーションで発話の機会をつくる
  • ケアマネ:コミュニケーション方法を書いたカードを作成し、関わる全事業所に配布
  • 失語症の当事者会・友の会(自費・無料):同じ状況の人と話せる場を紹介

このケースで追加確認したいこと

  • 失語の型(理解が難しいのか、表出が難しいのか)と、構音障害との区別を退院時のST評価で確認したか(関わり方が全く変わる)
  • 本人が「伝わらない」ことをどう感じているか(怒り・あきらめ・落ち込み)を本人の表情や反応から把握できているか
  • 本人が字を書けるか、絵カードやタブレットに抵抗がないか(手段の選び方に関わる)

4飲み込みの機能が落ち、食事でむせることがある

ニーズ

  • 食事でむせるのが怖い。安心して食べたい
  • 好きなものを食べ続けたい。刻み食ばかりは嫌だ
  • 肺炎にならないようにしたい(家族)

長期目標

  • 誤嚥性肺炎を起こさず、本人に合った食形態で口から食事を続けられる
  • 本人が食事を楽しみと感じ、体重・栄養状態が保たれる
  • 家族が安全な食事介助と口腔ケアを日常的に行える

短期目標

  • 言語聴覚士の嚥下評価をもとに、食形態・とろみの程度・姿勢を決め、家族・事業所で統一する(1か月)
  • 食事中のむせが週2回以下になる(3か月)
  • 毎食後の口腔ケアが習慣となり、口の中の汚れがない状態が保てる(3か月)

サービス内容

  • 訪問リハビリ(言語聴覚士):嚥下機能の評価、嚥下体操、安全な食形態と姿勢の指導。必要なら嚥下評価の受診を主治医に相談
  • 訪問看護:週1回。発熱・痰・食事量の確認、肺炎の兆候の早期発見、口腔ケアの指導
  • 訪問歯科(居宅療養管理指導):月1〜2回。義歯の調整、口腔ケア、専門的口腔清掃
  • 家族:食形態・とろみを守り、座位を整えて食事介助。毎食後の口腔ケア
  • 通所介護・配食:本人の食形態(軟菜・とろみ)に合わせた食事の提供

このケースで追加確認したいこと

  • 嚥下評価(嚥下内視鏡・嚥下造影など)を受けたことがあるか、その結果が退院時サマリーにあるか(要確認)
  • 本人が食形態の制限をどう感じているか(受け入れているか、隠れて普通食を食べていないか)
  • 義歯の適合・口腔内の状態が確認されているか(義歯が合わないと嚥下も食事量も落ちる)

5利き手の麻痺で、食事・着替え・整容が一人でできない

ニーズ

  • 自分で箸を持って食べたい。人に食べさせてもらうのは嫌だ
  • 服を自分で着られるようになりたい
  • 身だしなみを自分で整え、人前に出られるようにしたい

長期目標

  • 自助具や工夫を使って、食事・着替え・整容を一人で(または一部介助で)行える
  • 本人が「自分でできることが増えた」と感じ、生活への意欲を保てる
  • 家族の介助が減り、本人・家族の双方の負担が軽くなる

短期目標

  • 自助具(太柄スプーン・滑り止めマット・ボタンエイドなど)を試し、本人に合うものを使って食事ができる(1か月)
  • 上着の着脱を、麻痺側から着る・健側から脱ぐ手順で、見守りのみで行える(3か月)
  • 洗顔・整髪・歯磨きを片手で行える(3か月)

サービス内容

  • 訪問リハビリ(作業療法士):週1〜2回。片手動作の練習、自助具の選定と使い方の指導、更衣・整容の動作練習
  • 福祉用具(自助具は自費が多い):太柄スプーン・滑り止めマット・ボタンエイド・片手で使える爪切りなど
  • 通所リハビリ:週1回。作業療法での上肢機能訓練と日常動作練習
  • 家族:時間がかかっても本人が行うのを待つ。できない部分だけを介助
  • 訪問介護:朝の身支度の一部介助(本人ができる部分は声かけのみ)

このケースで追加確認したいこと

  • 本人がどの動作を「自分でやりたい」と最も強く思っているか(優先順位を本人の言葉で確認)
  • 麻痺側の手の回復の見込み(主治医・OTの見立て)と、利き手交換の練習をどこまで行うかの方針
  • 家族が「待つ介助」をどう感じているか(時間の余裕・もどかしさ)が未確認

6意欲が落ち、リハビリや外出を嫌がるようになった

ニーズ

  • 何をしても前のようにはならないと思うと、やる気が出ない
  • 人に会うのが嫌だ。この姿を見られたくない
  • 退院直後は頑張っていたのに、最近は寝てばかりで心配(家族)

長期目標

  • 本人が「これならやってみたい」と思える活動を持ち、週3回以上の活動・外出が続けられる
  • 気分の落ち込みが改善し、リハビリや生活動作に取り組める
  • 身体機能・認知機能の低下を防ぎ、寝たきりを予防できる

短期目標

  • 本人の生活歴(仕事・趣味・役割)から興味のある活動を1つ見つけ、通所または自宅で取り組む(3か月)
  • 通所サービスに週2回通える(3か月)
  • 気分の落ち込みについて主治医に相談し、必要な対応(治療・カウンセリング)が始まる(1か月)

サービス内容

  • 主治医:脳卒中後のうつ状態の可能性について評価。必要に応じて治療や専門医の紹介
  • 訪問看護:週1回。気分・睡眠・食欲の確認、本人の話を聞く時間を持ち、主治医に報告
  • 通所リハビリ(または通所介護):週2回。本人の趣味・得意なこと(将棋・園芸・カラオケなど)に合わせた活動を提供
  • 訪問リハビリ:本人ができるようになったことを本人に伝え、小さな目標を一緒に設定
  • 家族:本人を励ましすぎず、できたことを一緒に喜ぶ。外出は本人の気持ちが向いたときに、短時間から

このケースで追加確認したいこと

  • 意欲低下が心理的なもの(喪失感・あきらめ)か、脳の損傷部位による症状(アパシー)か、服薬の影響か、主治医に確認したか
  • 本人が「やりたくない」と言っている本当の理由(痛み・疲れ・恥ずかしさ・目標が見えない)を本人の言葉で聞けているか
  • 発症前の本人の性格・楽しみ・役割を家族から聞き取れているか(活動を選ぶ手がかりになる)

モニタリング・支援経過の文例

  • 自宅訪問。廊下とトイレの手すり設置が完了し、本人はトイレまで四点杖で見守りのもと移動できている。「呼ばなくて済むようになった」と話す。訪問リハビリからは連続歩行が20mから40mに伸びたとの報告。目標を屋外歩行に向けて次回見直す。
  • 訪問看護より、血圧が朝に高めの日が続いているとの報告。血圧手帳を確認し、主治医へ情報提供。本人は「薬は飲んでいる」と話すが、残薬から夕の分の飲み忘れがあることが判明。薬局に一包化の変更を依頼した。
  • 家族より「言いたいことが分からず、お互いにイライラする」と相談。言語聴覚士の訪問に家族が同席し、「はい・いいえ」で聞く方法と絵カードの使い方を指導してもらった。次回訪問時に家族の負担感を再確認する。
  • 通所リハビリより、昼食時にむせが増えているとの報告。言語聴覚士に再評価を依頼し、とろみの程度を一段階強くすることで統一。家族・通所・配食業者に変更を伝えた。発熱なし。
  • 本人が「通所に行くのは面倒」と2週続けて欠席。訪問時に話を聞くと「他の人より動けないのが恥ずかしい」とのこと。通所の職員と相談し、本人が得意な将棋の時間を設けてもらうことで、来週から再開する意向を確認した。

根拠・参考

  • 日本脳卒中学会「脳卒中治療ガイドライン」:再発予防(血圧・脂質・抗血栓薬)とリハビリテーションの考え方の根拠(要確認:最新版の年)
  • 「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」(2018年成立・2019年施行):循環器病の予防・患者支援の位置づけ(要確認:条文の細部)
  • 介護保険の住宅改修(支給限度基準額20万円、原則1回)・福祉用具貸与:手すり・歩行器・自助具の利用の枠組み(要確認:最新の制度)
  • 居宅療養管理指導(医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士・歯科衛生士):嚥下・栄養・服薬の在宅支援の根拠
  • 課題整理総括表・評価表(厚生労働省):「見通し」の欄で、機能回復の見込みを専門職と共有する際に活用

一次資料(リンク先を実際に開いて確認済み)

本文の「要確認」は、上の資料で確認し次第、表記を確定します。

文例は実務の監修中です。

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更新履歴:2026-10-02 公開(たたき台・監修中)