
ケアプラン文例 テーマ12
がん終末期(在宅)のケアプラン文例・記入例|ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容と「追加確認したいこと」
どんなときに 治療の中心が「治す」から「痛みやつらさを和らげて過ごす」に移り、自宅で過ごすことを選んだがんの方。痛み・だるさ・食欲の低下があり、できないことが週単位で増えるため、認定結果を待たずに福祉用具や訪問の体制を整える必要がある。40〜64歳でも末期がんは特定疾病として介護保険の申請ができ(要確認)、訪問看護は医療保険の扱いになる(要確認)。本人には「家で過ごしたい」「仕事や役割を続けたい」「家族と時間を過ごしたい」という希望があり、配偶者や子は働きながら介護にあたることが多い。残された時間の中で何を優先するかを、本人・家族・在宅医・訪問看護と短い間隔で確認しながら進める。
希望と困りごとを選ぶだけで、ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容のたたき台と「追加確認したいこと」が出ます。AIではなく、このページの文例を組み合わせます。
選ぶだけで作る →総合的な援助の方針(本人・家族の希望別)
| 希望 | 文例 |
|---|---|
| 最後まで家で過ごしたい。できるだけ病院には戻りたくない | 在宅医・訪問看護・訪問介護・福祉用具を認定結果を待たずに整え、体調の変化に合わせて週単位で支援を見直します。入院が必要になった場合の受け入れ先についても在宅医と事前に相談し、本人の「家で」という希望を軸に支援します。 |
| 痛みやつらさをできるだけ抑えて、穏やかに過ごしたい | 痛み・だるさ・吐き気などのつらさは在宅医と訪問看護が中心に対応し、本人の「つらい」をすぐ伝えられる連絡の流れをつくります。介護サービスは、つらさの少ない時間帯に合わせて組みます。 |
| 体調のよいときは、仕事や家の中の役割を続けたい | 本人が大切にしている仕事や役割を「やめる」前提にせず、体力に合わせてやり方や量を調整しながら続けられるよう、環境と時間の使い方を本人と一緒に整えます。 |
| 家族と一緒に過ごす時間を大切にしたい | 介護や医療の手順が家族との時間を圧迫しないよう、介助の多い部分は訪問介護・訪問看護が担い、家族は「そばにいる」役割を持てるようにします。ベッドの置き場所や過ごし方も、家族と一緒に過ごしやすい形を優先します。 |
| 自分でトイレに行き、お風呂にも入りたい | トイレと入浴は本人の自尊心に関わるため、できる限り自分で行える方法(用具・手すり・訪問入浴)を体調の変化に先回りして用意し、できなくなった部分だけを介助に切り替えます。 |
| 本人の望みをかなえたいが、何が起きるか分からず怖い(家族) | これから起こりうる体の変化と、そのときに誰に連絡するかを在宅医・訪問看護から家族に説明する機会を設け、「迷ったらここに電話」の一本化で家族の不安を減らします。家族の気持ちも定期的に聞きます。 |
| 仕事を続けながら、できるだけそばにいたい(家族) | 家族の勤務に合わせてサービスの時間を配置し、日中の空白時間に訪問や見守りを入れます。介護休業などの制度の確認(要確認:勤務先の規程)も含め、家族が仕事と介護のどちらも手放さずにいられる形を考えます。 |
困りごと別の文例(6場面)
- 痛みやだるさで動けない日があり、思うように過ごせない
- できないことが週単位で増え、福祉用具や介助が追いつかない(認定前・暫定プランの段階)
- 食欲が落ち、食べられないことを本人も家族もつらく感じている
- 夜間や休日に症状が急に変わったとき、誰に連絡すればよいか家族が迷う
- 働きながら介護する家族(配偶者・子)が、仕事との両立と気持ちの両方で限界に近い
- 本人に「やりたいこと」「会いたい人」があるが、体調と残された時間の中で決めかねている
1痛みやだるさで動けない日があり、思うように過ごせない
ねらい終末期の「動けない」は体力だけでなく、痛み・だるさ・痛みへの不安が重なっている。痛みの対応は在宅医・訪問看護に委ね、ケアマネは「痛みの少ない時間帯に大切なことができているか」を見る。目標は「動ける量を増やす」でなく「限られた体力を本人が選んだことに使えている」に置く
ニーズ
- 痛みが強い日は何もできない。せめて痛くない時間は、自分のしたいことに使いたい(本人)
- だるくて横になっている時間が長い。それでも寝たきりにはなりたくない(本人)
- 「痛い」と言われても、薬を増やしていいのか、我慢させるべきか分からない(家族)
長期目標
- 痛みやつらさが在宅医・訪問看護の対応で和らぎ、本人が「穏やかに過ごせている」と感じる日が続いている
- 限られた体力の中で、本人が大切にしていること(人と会う・仕事・趣味)に時間を使えている
- 家族が痛みやつらさの伝え方と連絡先を知り、我慢させることなく対応を求められている
短期目標
- 本人が痛みやつらさを在宅医・訪問看護に伝えるための記録(いつ・どこが・どの程度)を本人または家族がつけられる(2週間)
- 痛みの少ない時間帯を把握し、その時間に本人の希望する活動(外出・来客・入浴)を配置できる(2週間)
- 体力を消耗する動作(入浴・移動)を用具や介助で軽くし、本人が「疲れ果てて何もできない」日が減る(1か月)
サービス内容
- 在宅医・訪問看護(医療保険):痛み・だるさ・吐き気などへの対応と薬の調整、本人・家族への説明。訪問看護は24時間の連絡体制で状態の変化に対応
- 訪問介護:体力を消耗する家事や移動の介助。本人が「自分でやりたい」部分は手を出さず見守る
- 訪問リハビリ(作業療法士・理学療法士):疲れにくい動作の方法(座って行う・小分けにする・休憩を入れる)、楽な姿勢と環境の調整
- 家族:痛みの記録と連絡を担い、「我慢させない」ことを在宅医と共有。本人のしたいことの手配(来客の調整・外出の付き添い)
- ケアマネ:週1回程度の連絡で体調と希望の変化を確認し、サービスの時間帯と量をその都度見直す
このケースで追加確認したいこと
- 本人が病状と見通しをどこまで知っているか・知りたいか(本人と家族で聞いている内容が違うことがある。説明の内容は在宅医に確認)
- 「痛み」を本人が我慢していないか(家族に心配をかけたくない、薬を増やすのが怖いなどの理由で言わないことがある)
- 本人が「したいこと」の優先順位を言葉にできているか(体力があるうちに聞いておく)
2できないことが週単位で増え、福祉用具や介助が追いつかない(認定前・暫定プランの段階)
ねらい終末期はADLが週単位で変わり、「先週は歩けた」が「今週はベッドから起きられない」になる。用具や介助は「必要になってから」では間に合わないことが多く、「次に困るであろうこと」を1〜2週間先に用意する。見るのは「移動・排泄・入浴のどれが次に変わりそうか」
ニーズ
- 先週はトイレまで歩けたのに、今週は廊下で座り込んでしまった。次に何が起きるか分からなくて怖い(本人)
- 認定の結果を待っていたら間に合わない。今すぐベッドや手すりがほしい(家族)
- お風呂に入れなくなってきた。さっぱりさせてあげたい(家族)
長期目標
- 体の変化に先回りして用具・介助が整い、本人が「できなくなる」たびに困る場面が最小限になっている
- 認定結果を待たずに必要なサービスが開始され、暫定プランから本プランへ滞りなく移行している
- 本人の尊厳に関わる排泄・清潔が、本人の望む方法でできている
短期目標
- 電動ベッド・床ずれ防止用具・手すり・ポータブルトイレなど、今必要な用具と次に必要になりそうな用具を確認し、必要なものを導入できる(1週間)
- 訪問看護・訪問介護・訪問入浴の体制を暫定プランで開始し、週1回の見直しで量と時間帯を調整できる(2週間)
- 入浴または清拭・足浴が週2回以上行われ、本人が「さっぱりした」と感じられている(2週間)
サービス内容
- 福祉用具(貸与・購入):電動ベッド・マットレス・手すり・車いす・ポータブルトイレ。末期がんは認定が軽度でも医師の判断で特殊寝台等の貸与が例外的に認められ、手順にも配慮がある(要確認:保険者の運用)
- ケアマネ:要介護認定の申請(迅速な認定の依頼を含む・要確認)、暫定ケアプランでのサービス開始、週1回の状態確認とプランの見直し
- 訪問看護(医療保険):ADLの変化の見立てと、次に必要になる用具・介助についての助言。清拭・足浴・排泄のケア
- 訪問入浴:入浴が難しくなった段階で週1〜2回。体調により清拭に切り替える判断は訪問看護と相談
- 訪問介護:排泄・移動・清潔の介助。家族の勤務時間に合わせた訪問
このケースで追加確認したいこと
- 要介護認定の申請日と、暫定プランで使えるサービスの範囲(認定結果が想定より軽い場合の扱い)を保険者に確認したか
- 訪問看護が医療保険の扱いになるか(介護保険の区分支給限度額に含まれるかが変わる・要確認)
- ベッドをどこに置くか(寝室か、家族のいる部屋か)を本人が決めているか。置く場所で過ごし方が大きく変わる
3食欲が落ち、食べられないことを本人も家族もつらく感じている
ねらい終末期の食欲低下は「食べれば元気になる」段階を過ぎていることが多く、無理に食べさせると吐き気やむせでかえってつらくなることがある。食事を「栄養」でなく「楽しみ・家族との時間」に置き直すと、本人も家族も楽になることが多い。見るのは「食べた量」でなく「食べたいものを口にできたか・口の中が快適か」
ニーズ
- 食べなければと思うが、匂いだけで気分が悪くなる。食べたいものを少しだけ食べたい(本人)
- 口の中が乾いて、味が分からない。口の中をさっぱりさせたい(本人)
- 食べてくれないと、もう長くないのかと怖くなる。何か食べさせたい(家族)
長期目標
- 本人が食べたいものを食べたいときに口にでき、食事が苦痛でなく楽しみの時間になっている
- 口の中の乾き・汚れが整えられ、口の不快感や口内炎によるつらさが少ない
- 家族が「食べさせなければ」という思いから、「一緒に食卓にいる」ことに気持ちを置き換えられている
短期目標
- 本人の「食べたいもの・食べられる形(少量・冷たいもの・のど越しのよいもの)」を家族・訪問介護が把握し、用意できる(2週間)
- 口腔ケアを毎日行い、口の乾き・汚れが訪問看護の確認で改善している(2週間)
- 食欲低下と水分についての見通しを在宅医から家族が聞き、「食べないこと」への家族の不安が和らいでいる(1か月)
サービス内容
- 在宅医:食欲低下・吐き気・口内炎への医療的な対応と、「食べられなくなること」の見通しを本人・家族の希望に合わせて説明
- 訪問看護:口腔ケアの方法を家族に伝え、口の中の状態・脱水の兆候・むせを確認。栄養補助食品や水分の形の助言
- 訪問介護:本人の希望に合わせた少量の調理・買い物、食事の準備。食べられなくても片づけで責めない
- 家族:「食べて」と言う回数を減らし、本人が食べたいと言ったものを少量用意する。一緒に食卓に座る時間を持つ
- 歯科(訪問歯科):義歯の調整・口腔ケア(要確認:訪問の可否)
このケースで追加確認したいこと
- 家族が「食べないと死んでしまう」という不安をどのくらい抱えているか(不安が強いと、本人に無理をさせる形になりやすい)
- 本人が食べたくないのは食欲の低下か、口の痛み・吐き気・便秘・薬の影響か(在宅医・訪問看護に伝えているか)
- 点滴や栄養についての本人・家族の考えを在宅医と話す機会があったか(ケアマネが可否を判断しない)
4夜間や休日に症状が急に変わったとき、誰に連絡すればよいか家族が迷う
ねらいがんの終末期は、痛みの急な悪化・息苦しさ・意識の変化が夜間や休日に起きることがあり、「迷ったら救急車」になりやすい。救急搬送が本人の希望(家で過ごす)と合わないことがあるため、「最初に電話する先」を一本に決めておくことが本人の希望を守る。見るのは「連絡先が目に入る場所にあるか」「家族が一度でも電話を使えたか」
ニーズ
- 夜中に急に息が苦しくなったら、どうすればいいか決めておきたい(本人)
- 救急車を呼んだら病院に運ばれて、家に帰れなくなるのではないか(本人)
- 夜や休日に何かあったとき、どこに電話すればいいのか分からず不安で眠れない(家族)
長期目標
- 症状の急な変化があっても、家族が決められた連絡先に電話し、本人の希望に沿った対応が受けられている
- 本人・家族の「家で過ごしたい」希望が、急変時にも関係者で共有され守られている
- 家族が夜間・休日の対応に見通しを持ち、「何かあったらどうしよう」で眠れない日が減っている
短期目標
- 「最初に電話する先」(訪問看護の24時間連絡先、または在宅医)とその次の連絡先を紙に書き、電話の近くと冷蔵庫に貼ってある(1週間)
- 起こりうる変化(痛みの悪化・息苦しさ・意識の変化・出血など)と、そのときの対応を在宅医・訪問看護から家族が聞いている(2週間)
- 家族が夜間・休日に一度でも連絡先に電話し、「電話してよかった」と感じられている(1か月)
サービス内容
- 訪問看護(24時間対応):夜間・休日の電話相談と緊急訪問。家族への「連絡の目安」の説明
- 在宅医(24時間対応の診療所・要確認):急変時の往診と、病院への搬送が必要な場合の判断・連絡。救急搬送の際の受け入れ先について事前に相談
- ケアマネ:連絡先の一覧(在宅医・訪問看護・ケアマネ・事業所)を作成し、家族・事業所と共有。関わる事業所全員が同じ流れを知っている状態にする
- 家族:連絡先を携帯電話に登録し、変化に気づいたらまず訪問看護に電話。救急車を呼ぶかは電話で相談してから
- 訪問介護・訪問入浴:訪問時に「いつもと違う」に気づいたら訪問看護に連絡する流れを共有
このケースで追加確認したいこと
- 急変時に本人が望むこと(できる限り家で/状況によっては入院もよい)を本人の言葉で聞けているか。家族の考えとずれていないか
- 在宅医・訪問看護の24時間対応の有無と、夜間に実際に誰が出るのかを確認したか
- 遠方の家族や親族にも連絡の流れが伝わっているか(当日いない家族が救急車を呼ぶことがある)
5働きながら介護する家族(配偶者・子)が、仕事との両立と気持ちの両方で限界に近い
ねらいがんの終末期の家族は働き盛りの世代が多く、「仕事を休めない」と「そばにいたい」の板挟みに、先の見えない悲しみも重なる。介護の手順を家族に教え込むより「家族が家族でいられる時間」を残すことが支援の軸になることが多い。見るのは「家族が眠れているか」「仕事と介護の時間の空白がどこにあるか」
ニーズ
- 仕事を辞めたくはないが、そばにいられる時間が限られていると思うと職場にいても落ち着かない(家族)
- 排泄や体の向きを変える介助を自分がやりきれるか不安。でも他人に任せるのも申し訳ない(家族)
- 子どもにどこまで話せばいいのか、自分の気持ちも整理がつかない(家族)
長期目標
- 家族が仕事を続けながら本人と過ごす時間を持てる形が整い、「どちらも手放さなくてよかった」と感じられている
- 介助の負担の大きい部分がサービスで担われ、家族は「そばにいる・話す・手を握る」役割を持てている
- 家族が自分の気持ちを話せる相手(医療職・ケアマネ・相談窓口)を持ち、一人で抱え込んでいない
短期目標
- 家族の勤務時間と在宅時間を書き出し、空白時間に訪問介護・訪問看護・訪問入浴を配置できている(1週間)
- 勤務先の介護休業・介護休暇などの制度を家族が確認し、使うかどうかを決めている(2週間・要確認:勤務先の規程)
- 家族が「つらい」と言える場(訪問看護・ケアマネの訪問時・がん相談支援センターなど)が1つ以上あり、月1回以上話せている(1か月)
サービス内容
- 訪問介護:家族の勤務中の排泄・体位の介助・食事の準備。家族が帰宅後は「介助」でなく「一緒にいる」時間になるよう訪問を配置
- 訪問看護:介助方法の中で家族がやりたい部分(手浴・マッサージなど)だけを一緒に行い、負担の大きい処置は看護師が担う。家族の気持ちの聞き取り
- ケアマネ:家族の勤務・体調・気持ちを毎回の連絡で確認し、サービスの時間帯を調整。勤務先の制度確認を促す
- がん相談支援センター・医療ソーシャルワーカー(病院):経済面(高額療養費・傷病手当金・障害年金など・要確認)や仕事との両立、子どもへの説明の相談先として案内
- 家族・親族:役割分担(泊まる人・連絡を受ける人・手続きをする人)を話し合い、主介護者が一人で全部を持たないようにする
このケースで追加確認したいこと
- 主介護者が眠れているか・食べられているか・体調不良を我慢していないか
- 家族の中で病状の理解や方針(家で/入院)にずれがないか(ずれがあると急変時に迷いが大きくなる)
- 未成年の子どもがいる場合、本人・家族がどこまで子どもに伝えたいと考えているか(伝え方は医療職と相談。ケアマネが決めない)
6本人に「やりたいこと」「会いたい人」があるが、体調と残された時間の中で決めかねている
ねらい終末期は「できるようになってから」が来ないことが多く、「今の体力でできる形に変えて今やる」が基本になる。本人の望みを小さく・近く・早くに置き直す手助けが、作業療法の視点で最も役立つ場面。見るのは「本人が口にした望みが1つでも形になったか」
ニーズ
- もう一度、仕事の仲間や昔の友人に会いたい。でも弱った姿を見せるのは迷う(本人)
- 家族と旅行に行きたかったが、もう無理だと思う。代わりに何かできることはないか(本人)
- 本人がやりたいと言ったことを、体に負担がないかと止めてしまう。本当はかなえたい(家族)
長期目標
- 本人が口にした望みが、体調に合わせた形で1つ以上かなっている
- 「やりたいこと」を話せる関係が本人・家族・支援者の間にあり、望みが変わればその都度共有されている
- 家族が「止める」役割から「一緒に形にする」役割に移り、後に「あれができた」と振り返れる時間を持っている
短期目標
- 本人の「やりたいこと・会いたい人・行きたい場所」を本人の言葉で聞き取り、優先順位を本人が決めている(1週間)
- 最初の1つについて、体調・移動・時間の条件を在宅医・訪問看護と確認し、実行の日と方法が決まっている(2週間)
- 家で過ごす時間の中に、本人の好きなこと(音楽・写真・会話・窓からの景色)を取り入れ、本人が「よかった」と話す日がある(2週間)
サービス内容
- ケアマネ:本人の望みを聞き取り、「今の体力でできる形」に置き直す相談。必要な関係者(在宅医・訪問看護・福祉用具・移送)の調整
- 在宅医・訪問看護:外出や来客の際の体調の見通しと注意点、痛みの対応の時間調整。無理な場合の代わりの方法の提案
- 作業療法士(訪問リハビリ):外出時の姿勢・移動の方法、疲れにくい過ごし方、自宅でできる形(写真・手紙・音楽・短時間の作業)の工夫
- 福祉用具・移送:外出用の車いす・リクライニング車いす(貸与)、介護タクシー(自費・要確認:地域の事業者)
- 家族・友人:来客の時間を本人の体調のよい時間帯に短く設定し、会いたい人に本人の希望を伝える役割を担う
このケースで追加確認したいこと
- 本人の望みが「本人の」望みか、家族が「こうしてあげたい」と思っていることか(両方大切だが、分けて聞く)
- 望みをかなえる際の体調のリスクと、本人がそれを承知のうえで望んでいるかを在宅医と確認したか
- 望みが変わること(「もういい」と言う日もある)を家族が受け止められるか。無理に進めない
モニタリング・支援経過の文例
- 自宅訪問。本人は「痛みは薬で落ち着いているが、午後はだるくて横になる」と話す。在宅医・訪問看護と痛みの薬を調整中。電動ベッドは認定前に暫定プランで導入し、本人がリビングの窓側に置くことを選んだ。来週、入浴が難しくなった場合に備えて訪問入浴の事業所に空き状況を確認する。
- 配偶者より「夜中に息が荒くなって救急車を呼ぶか迷った」と電話あり。訪問看護の24時間連絡先に先に電話する流れを再確認し、連絡先の紙を冷蔵庫に貼った。配偶者は「電話していいと言われて安心した」と話す。在宅医にも夜間の状況を共有。
- 訪問介護より「先週まで歩いていたトイレまでの移動で、座り込むことがあった」と報告。訪問看護と相談し、ポータブルトイレと手すりを今週中に導入。本人は「トイレだけは自分で」と希望しており、介助は見守りを基本とすることで事業所と共有した。
- 長女より「仕事を休めず、昼間に一人にしているのが怖い」と相談。勤務時間を書き出し、日中の空白時間に訪問介護を追加。勤務先の介護休暇の制度を確認してもらうことにした。がん相談支援センターの連絡先も渡した。
- 本人より「昔の仲間に会いたい」との発言。在宅医に外出・来客の体調の見通しを確認し、体調のよい午前に自宅で短時間会う形で来週調整。家族は「止めるのでなく一緒に考える」と話す。食事は食べたいものを少量にし、口腔ケアで口の乾きが和らいだと本人が話す。現行プランを継続し、週1回の連絡で見直す。
根拠・参考
- 介護保険の特定疾病「がん末期」:40〜64歳でも、医師が回復の見込みがないと判断した場合に要介護認定の申請ができる(要確認:主治医意見書の記載・申請窓口)
- 末期がんの方への要介護認定の迅速化と、認定前の暫定ケアプランによるサービス開始(要確認:保険者ごとの運用。認定結果が想定より軽い場合の扱いも事前に確認)
- 末期がんの方への福祉用具貸与:軽度の認定でも医師の判断で特殊寝台等の貸与が例外的に認められ、サービス担当者会議の手順にも配慮がある(要確認:保険者の運用)
- 訪問看護の保険の扱い:末期の悪性腫瘍は訪問看護が医療保険の対象になり、訪問の回数・日数の制限が緩やかになる(要確認:訪問看護ステーションに確認)。介護保険の区分支給限度額の計算にも関わる
- 経済面の支援:高額療養費・傷病手当金・障害年金・自治体独自の若年がん患者の在宅療養支援(40歳未満は介護保険の対象外のため)など(要確認:病院の医療ソーシャルワーカー・がん相談支援センター)
- 育児・介護休業法の介護休業・介護休暇(要確認:最新の改正内容と勤務先の就業規則)
一次資料(リンク先を実際に開いて確認済み)
- 入退院時におけるケアマネジャーの医療機関等との連携・情報収集の手引き株式会社日本能率協会総合研究所(平成28年度老健事業)・平成29年3月
- 身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン厚生労働省医政局(平成30年度厚労科研 山縣班策定、医政総発0603第1号で周知)・令和元年6月3日
- 認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(第2版)/事例集厚生労働省・令和7年3月
- 医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について(その2)(医政発1201第4号)/(その3)(医政発1226第12号)厚生労働省医政局長・令和4年12月1日/令和7年12月26日
本文の「要確認」は、上の資料で確認し次第、表記を確定します。
文例は実務の監修中です。
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更新履歴:2026-10-02 公開(たたき台・監修中)
