となりのケアマネさん

これ、私がやるの? ケース3

毎週ゴミ出しを頼まれる。ケアマネの線引きと、代わりに入れる仕組み

執筆:石田竜生(作業療法士・介護支援専門員資格(株式会社おふとん)) 実務の監修:主任介護支援専門員(大阪府・経験11年) 監修中 法律部分:司法書士・行政書士 確認中 公開 2026-10-02/更新 2026-10-02

よくある場面 集合住宅の3階、エレベーターなし。訪問のたびに「ついでに持って降りて」。断れず毎週になっている。

玄関先のゴミ袋を指してお願いするおばあさんと、困った笑顔のケアマネ

1まず結論

ゴミ出しはケアマネが実行する仕事ではなく、生活支援として誰が担うかを決めるのがあなたの仕事です。「毎週になっている」なら、今週を最後にする日を決めて、代わりの形をプランに入れます。

2あなたがすること

  • 出せない理由の切り分け(運べない/分からない/歩けない/ため込み)
  • 訪問介護の生活援助にゴミ出しを位置づける(曜日を訪問日に合わせる)
  • 自治体のふれあい収集(戸別収集)の申請を案内
  • ため込みがあるなら、片づけの支援と背景(認知機能・気力低下)のアセスメント
  • 「ケアマネがやめる日」を本人と決め、それまでに代わりを入れる

3あなたが抱えなくていいこと

  • 訪問のついでに毎週運ぶこと
  • 家の中の大量のゴミの片づけ
  • 分別のやり直し

※やめるときは「代わりの形が入ってから」。今週いきなりやめない。

4次に確認すること

  1. 自治体にふれあい収集(戸別収集・玄関先収集)の制度があるか、条件(要介護度・独居)
  2. 訪問介護の訪問曜日とゴミの収集曜日が合うか
  3. ため込みの程度と、本人の認知機能・気力の変化

5誰につなぐか

順先何を
1自治体の清掃担当(ふれあい収集)玄関先まで取りに来る。声かけ・安否確認つきの自治体も
2訪問介護(生活援助)訪問日のゴミ出し・分別の手伝い
3地域包括支援センター・総合事業要支援の場合の生活支援サービス
4シルバー人材センター・社協の有償ボランティア収集曜日に合わせた短時間の支援
5自費の生活支援・片づけ業者ため込みの一括片づけ(費用は本人・家族負担)
6地域包括(権利擁護・セルフネグレクトの相談)衛生上の問題があり本人が支援を拒む場合

相談先の名前は地域で違います。「お住まいの市区町村名+窓口名」で検索してください。

6相手への伝え方

本人へ:

「毎週私が持って降りるのは、他の方のお宅にも行っていて続けられないんです。代わりに、市の『玄関まで取りに来てくれる収集』を申し込みませんか。それが始まるまでは、ヘルパーさんの日に合わせて出せるようにします。」

家族へ:

「ゴミ出しをケアマネが続けるのは業務の範囲を超えていて、私が来られない週に困ることになります。市の戸別収集と、ヘルパーの生活援助で毎週回る形にしたいので、申請の書類をお願いできますか。」

7記録の残し方

○月○日、訪問時に本人より「ゴミを持って降りてほしい」と依頼。これまで○回対応していたが、継続はできない旨を説明し、○日までに代替手段を入れることで合意。自治体のふれあい収集の申請を案内(本人了承、○日に申請予定)。訪問介護○○に生活援助でのゴミ出しを相談。室内は玄関周りにゴミ袋4〜5袋、におい・虫はなし。管理者に報告済み。

この記録の文例は、ほかの34場面と並べて記録文例集にもまとめています →

あなたのケースは?

4つの質問に答えると、この記事の線引きが「あなたの答え」に合わせて整理され、相談メモになります。

あなたのケースを3分で整理する →
  • ゴミ出しができない理由は
  • 訪問介護は入っていますか
  • すでに何回か、あなたが出していますか
  • 家の中の状態は

8根拠

  • ゴミ出しは居宅介護支援の業務ではなく、生活援助(訪問介護)や地域の生活支援サービスの範囲
  • 訪問介護の生活援助にはゴミ出しが含まれる(老計10号「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」平成12年3月17日、生活援助「2-1 掃除」の区分)
  • 多くの自治体にふれあい収集(戸別収集)制度がある。名称と要件は自治体ごとに違う
  • ため込みが衛生上の問題になっている場合、セルフネグレクトとして包括の権利擁護の対象になり得る(高齢者虐待防止法の対象外だが、国のマニュアルで市町村・包括の対応が示されている厚労省老健局「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について」令和7年3月)

一次資料(リンク先を実際に開いて確認済み)

本文の「要確認」は、上の資料で確認し次第、表記を確定します。

更新履歴:2026-10-02 公開(試作v1・監修中)