となりのケアマネさん

これ、私がやるの? ケース31

更新研修の受講料は自腹? 費用と研修日の扱いを事業所に確かめる手順

執筆:石田竜生(作業療法士・介護支援専門員資格(株式会社おふとん)) 実務の監修:主任介護支援専門員(大阪府・経験11年) 監修中 法律部分:司法書士・行政書士 確認中 公開 2026-10-02/更新 2026-10-02

よくある場面 介護支援専門員証の有効期間が近づいてきた。更新研修の受講料は数万円、日数も長く、レポートや事例の提出もある。事業所からは「受講料は自分で」「研修の日は有給で」と言われた。研修の日の訪問や担当者会議をどう回せばいいのかも分からない。

分厚いテキストを前に、ケアマネががま口財布をのぞいてため息をついている

1まず結論

受講料や研修の日の扱いは、事業所の決まり(就業規則・研修の規程)によるところが大きく、「ケアマネ個人が払うのが当たり前」と決まっているわけではありません(要確認)。あなたの役割は、有効期間を切らさないように申込みの期限を押さえ、費用と勤務の扱いを事業所に確認・相談するところまで。黙って自腹と有給で抱え込まなくていいです。

2あなたがすること

  • 介護支援専門員証の有効期間の満了日を確認し、都道府県(研修の実施機関)の受講案内と申込みの期限を調べる(募集の時期・回数は都道府県ごとに違う)
  • 事業所の決まり(受講料・交通費・研修の日の勤務の扱い・レポートを書く時間)を確認する。決まりがなければ、管理者に書面(メール)で相談する
  • 受講料の補助があるかを確かめる(都道府県によっては、地域医療介護総合確保基金を使った補助がある。教育訓練給付の対象になるかは講座ごとに確認)
  • 研修の日の担当利用者の窓口(同僚・管理者)を前もって決め、利用者・家族・サービス事業所に伝える。訪問や担当者会議は前後に寄せる
  • 事例の提出が要るときは、研修実施機関の指示に沿って、個人が特定されない形にする
  • 2027年ごろからの制度の変化(更新制の廃止・研修の受講義務化)を知っておく(8. 根拠)

3あなたが抱えなくていいこと

  • 事業所に相談しないまま、受講料を自腹と決めてしまうこと
  • 研修の日を休日・有給で埋めるのが当然だと思うこと
  • 研修中の担当利用者の対応を、一人で全部抱えること(窓口を決めて事業所で受ける)
  • 研修の負担を「自分の要領が悪いから」と思うこと(受講料の格差や時間の負担は、国の会議でも課題として取り上げられてきた)

※研修に行く=利用者を放っておく、ではありません。不在の日の窓口を決めて、支援は途切れさせません。

4次に確認すること

  1. 有効期間の満了日と、研修の申込み期限
  2. 事業所の決まり(受講料・研修の日の勤務の扱い)。書いたものがあるか
  3. 都道府県の受講料の補助の有無と、教育訓練給付の対象かどうか

5誰につなぐか

順先何を
1都道府県の介護保険担当課・研修の実施機関受講案内、申込み期限、受講料の補助の有無
2事業所の管理者・法人の人事担当受講料・交通費の負担、研修の日の勤務の扱い、研修中の担当の窓口
3都道府県・市町村の介護支援専門員協会研修の情報、同じ立場のケアマネへの相談(窓口の有無は地域による)
4ハローワーク教育訓練給付の対象講座かどうか
5総合労働相談コーナー(都道府県労働局)研修の日の扱いなどで事業所との話がこじれたとき

相談先の名前は地域で違います。「お住まいの市区町村名+窓口名」で検索してください。

6相手への伝え方

管理者へ:

「○月に介護支援専門員証の有効期間が切れるので、更新研修を受けます。受講料は○万円、研修は○日間です。事業所として受講料の負担と、研修の日を勤務として扱っていただけるか、ご相談させてください。国も研修の受講を労働時間として扱うよう事業者に求めていると聞いています。研修の日の担当の窓口も、一緒に決めておきたいです。」

利用者・家族へ:

「○月○日と○日は研修で事業所にいません。その日に困ったことがあったら、○○(同僚・管理者)が受けますので、事業所に電話してください。○○さんの訪問は、その前の週に寄せて伺いますね。」

7記録の残し方

○月○日〜○日、介護支援専門員更新研修受講のため不在。不在中の窓口は管理者○○とし、利用者・家族(○件)とサービス事業所に○日までに連絡済み。○○さんのモニタリング訪問は○日に前倒しで実施。
(事業所への相談のメモ)○月○日、管理者に受講料(○円)と研修日の勤務の扱いについてメールで相談。○日に回答予定。

この記録の文例は、ほかの34場面と並べて記録文例集にもまとめています →

あなたのケースは?

5つの質問に答えると、この記事の線引きが「あなたの答え」に合わせて整理され、相談メモになります。

あなたのケースを3分で整理する →
  • 受ける研修は
  • 受講料の扱いは
  • 研修の日の扱いは
  • 有効期間の満了まで
  • 一番重いのは

8根拠

  • 現行制度では、介護支援専門員証の有効期間は5年で、更新には更新研修の修了が必要。有効期間が切れると、更新(再研修)するまでケアマネとして業務に就けない(介護保険法。条文番号は要確認)
  • 受講料は都道府県ごとに違う。厚労省が公表した2025年度の状況では、更新研修(経験者・初回)の全国平均59,734円、最高 京都府83,680円、最低 島根県31,200円(介護ニュースJoint 2026年3月12日。参考:https://www.joint-kaigo.com/articles/44768/ )
  • 同記事によると、厚労省は地域医療介護総合確保基金・教育訓練給付金の活用、研修の受講を労働時間として扱うことを求めている(通知名・年月は要確認)
  • 2026年6月19日に成立した改正介護保険法で、介護支援専門員証の有効期間と更新制は廃止され、法定研修の受講は義務として残る。事業者には研修を受けられるよう受講機会の確保などの措置が求められる。施行は公布から1年6か月以内に政令で定める日(2027年4月が有力と報道。要確認)(参考:https://www.care-news.jp/news/vdqKU / https://job-medley.com/tips/detail/56417/ )
  • 受講料を誰が負担するか、研修の日をどう扱うかは、事業所の就業規則・研修の規程による
  • 参考:あるある収集 #155(更新研修の受講料が自腹) https://www.caremanagement.jp/feature/detail/687 / #156(所要時間が長くレポートが膨大) https://job.kiracare.jp/note/article/9765/

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更新履歴:2026-10-02 公開(試作v1・監修中)